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あなたの「気になる」を一緒に育てる場所、信州スタートアップステーション【コーディネーター紹介】
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あなたの「気になる」を一緒に育てる場所、信州スタートアップステーション【コーディネーター紹介】

長野県を「日本一創業しやすい県にする」ことを目指し創設された創業支援拠点「信州スタートアップステーション」(SSS)。長野県内での創業を考えている人であれば、誰でも無料で利用することができます。

今年度、SSSに新しいコーディネーターが加わりました。新卒でコンサルティング業界に飛び込み、社会人ビジネススクール、スタートアップというキャリアを経て、結婚を機に長野へ移住した島田みのり(しまだ・みのり)さんです。

「ふらっとカフェに行くような感覚で気軽に話に来てほしい」と語る島田さんに、これまでのキャリアやSSSへの思い、外から来たからこそ感じる長野のポテンシャルを聞きました。

<お話を聞いた人> 信州スタートアップステーション 島田みのり(しまだ・みのり)さん
コンサルティングファームにて電力業界に対するDX推進・システム開発案件に従事し、その後ヘルスケア領域のスタートアップにて経営企画・経理/会計/財務を経験。 信州スタートアップステーションには今年度より参画。

HOW?からWHY?へ。当事者に寄り添った支援をするために積んできたキャリア

――現在のSSSでの役割を教えてください。

SSSメンバーと手分けをしながら「信州スタートアップステーション nagano」に常駐して、創業の相談に来られた方や、すでに創業されていてこれからの方向性を考えている方のお話を伺い、必要な支援先におつなぎしたり、創業支援制度をご紹介したり、壁打ちのお付き合いをしたりすることがメインのお仕事です。

加えて、SSSのアクセラレーションプログラムや、各種セミナーの企画・運営も担当しています。アクセラレーションプログラムでは、メンターとして採択された方への伴走支援にも携わっています。

――これまでのキャリアを教えてください。

私は神奈川県出身で、新卒で東京のコンサルティング会社に入りました。コンサルティング業界を選んだ理由は、就活中にいろいろな業界を見る中で「やってみなければわからないことが多すぎる」と感じたからです。まずはいろんなことができる会社に入って、仕事をしながら自分の専門性を見つけていきたいと思い、コンサルティング業界を志望しました。

入社当時はDXやシステム刷新の案件が多く、3年ほど働く中で、次第に「なんでこのクライアントはこういうDXをやりたいんだろう」「これは何の役に立っているんだろう」と、物事の源流をたどっていくことに興味を抱くようになりました。「AIを入れようとしているけど、その結果会社として何がプラスになるんだっけ?」という問いが頭から離れなくなって。要は、HowからWhyに興味が移っていったんです。

そういうことを考えるにあたって、自分がビジネスをあまりにも知らなすぎると気づきました。売上と利益の違いもわからないような状態でしたし、リテラシーが低すぎてお客様と同じ目線で話せるわけもないと。だったら集中して一気に勉強した方が効率がいいと思い、26歳で一度会社を辞め、2年間ビジネススクールに通いました。2年間キャリアがストップしてもまだ28歳、そこからまた歩めばいいと。自分の中長期的な未来への投資という感じで、思い切りましたね。

――ビジネススクール卒業後は、またコンサルに戻られたんですね。

はい。いろいろな視点で物事を考えられるようになったので、それをコンサルタントの仕事に活かせると思って戻りました。

ただ、一度壁にぶつかってしまって。というのも、ビジネススクールに通ったことでどこか頭でっかちになっていた部分があって。論点を整理したり、きれいにまとめたパワーポイントを持っていくような仕事をしていたんですが、あるとき、「私は全然現場の実態がわかっていない」と痛感する状況に直面したんです。「これでは同じ目線で話ができない」と感じ、当時の上司の紹介で、スタートアップの現場に飛び込みました。

そこはヘルスケア領域のスタートアップだったのですが、創業から7年ほど経ち、当時社員が30人弱という、カオスすぎず、でもややカオスな規模感のところでした。自分たちがやらなければ誰もやってくれない環境で、自ら手を動かしながらも、自分の視野で会社のすべてが見渡せる。そんな経験を積んだタイミングで、2026年の春に結婚を機に長野に移住してきました。「自分にできる仕事はないか」と探していたところ、縁あってSSSに加わった、という経緯です。

スタートアップの当事者側を経験した上で、今度は支援する側にも関われているので、両方の視点を活かして支援を行っていきたいと思っています。

長野に来て感じた、事業の「種」のポテンシャル

――4月の着任から2ヶ月は、どんな動き方をしていましたか?

4月末に「SOBA Tech※」という長野県のスタートアップイベントがあり、まずはその準備に携わらせていただきました。長野県のスタートアップという文脈に、どういう人たちが関わっているのかをマクロから知ることができたと思います。イベントから学んだことをキャッチアップしながら、今後はここで地に足を着けて、いよいよ皆さんの相談に乗っていく形になるので、まだまだこれからですね。

――これまでコンサルティング業界に関わってきた島田さんから見て、「長野で創業する」ということにどんな可能性を感じていますか?

都市部のスタートアップと比べて、「長野ならでは」の要素が多いんだなということを、改めて感じました。「SOBA Tech」で実際に長野の資源を生かして起業された方のお話を聞いたり、VCの方と話したりすると、皆さん口をそろえて「長野ならでは」とおっしゃるんです。

たとえば山が多いなど地形だけを見てもすごく特徴がありますし、東京のような人のネットワークや情報の集積とは違う、物理的な自然の資源や文化・伝統は、それ自体が差別化のポイントになる。さらにはそういった強みが複数あるのはすごいことだと思います。「いろんな創業の種がありそうだな」という手応えがあります。私自身も、長野で創業を考えている方と一緒に、この土地の可能性を探っていけたらと思っています。

※SOBA Tech(Start up Opportunity Building Alliance for TECH Nagano):長野のウェルビーイングな環境でスタートアップと多様なステークホルダーが出会い、新たな連携を生む機会を創り出す、長野県主催のスタートアップイベント。2026年4月24〜25日に開催。

「ちょっと気になる」から始めていい。そのための場所でいたい

来訪者と談笑する島田さん

――これから支援する側として、どんな姿勢で相談者と接していきたいですか?

自分自身が一社員としてスタートアップの現場にいて感じたことは、創業する人というのはやりたいことにかける思いや熱量がすごく強いということです。そういう熱量を自分の中に持ちながらも、まだ動けていない方がきっとたくさんいるんだろうなと。「くだらないって言われそう」とか、「何をやったらいいかわからない」とか、「責任が怖い」とか。でも、そういう思いがあること自体がすごいことなので、背中を押す存在になりたいと思っています。

最初の一歩は、大げさじゃなくていい。ちょっと考えてみるとか、誰かにアイデアを話してみて、その時にワクワクするかどうか確かめてみるとか。素朴な気づきや疑問、「これってなんでこうなっているんだろう?」という問いを持って、ちょっと形にしてみようとするだけでも、創業への立派な一歩だと思っています。創業って普通のことなんだ、特別に頭がいい人や行動力がある人だけのことじゃないんだ、という感覚を持ってもらえたら。そのためのセミナーなどの企画にも積極的に取り組んでいきたいです。

――最後に、この記事を読んでいる方へのメッセージを。

「信州スタートアップステーション nagano」は、ちょっとおしゃれなカフェのような雰囲気なので、カフェでコーヒーを飲むくらいのテンションで気軽に来てもらえたらうれしいです。

SSSのサイトにシフト表を載せているので、そこで営業日と担当者を確認できます。「この人に相談したい」という希望があれば、その人がいる日を選んでいただけます。Facebookページでもシフトやセミナーなどの情報を発信していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。メールかお電話でご連絡いただければ、予約も受け付けています。

「ここを相談したい」といった具体的な相談内容が整っていなくても、「頭に思い浮かんだことがある」「なんとなく気づいたことがある」だけで十分で、その後は一緒に話しながらやりたいことを見つけていくことができます。相談は無料ですし、ふらっと立ち寄る感じで来てもらえれば。私はおしゃべりが好きなので、ぜひおしゃべりしに来てくださいね。

それに、創業というのは1人でやりきる必要は全くなくて。必要な時に、必要な人に助けてもらえばいいんです。その点でもSSSとしてサポートできますし、必要な人につなぐこともできます。必要以上に怖がらずに、まずは一度話に来てもらえたらと思っています。

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