WE-Nagano Global Conference2025開催レポート
県内全エリア

2025年7月18日(金)・19日(土)の2日間にわたり、「WE-Nagano Global Conference 2025」を開催しました。
昨年に続き第2回となる本カンファレンスでは、「女性的な視点から創造する『良い企業』『良い地域』」という前回のテーマを土台に、「地域でつくる良い暮らしとは何か」を国内外のスピーカーや参加者と共に多角的に探求しました。ビジネス、アート、哲学といった多様な分野からの知見が交差し、世代・性別・国籍を超えた対話が生まれた2日間。その熱量と学びを、本レポートでお届けします。
WE-naganoは、地域に根ざしながら、グローバルな視点を持ち、より良い社会や未来をつくっていくために議論や交流を行っていく、長野県立大学のプロジェクトです。名称の “W” (Women) は、これまでの男性社会的なシステムとは異なる視点という意味での女性的リーダーシップの必要性や、現代社会で未だ可能性を拓ききれていない女性という存在への期待を表現しています。また、”E” (Entrepreneurs) には、起業家精神、つまり、自らの可能性を信じ、新たな世界を拓いていく姿勢を、事業を起こす人に限らずすべての人が持てるようにという願いを込めています。
Opening Sessionでは、これまでスポーツ、報道、アートといった「男性の仕事」とされてきた分野で活躍してきた3名の方々にご登壇いただきました。女性がサッカーを続けたくても部活動やプロリーグなどの進路がなかった、女性アナウンサーには政治やスポーツのニュースが回ってきづらい歴史があった、女性アーティストには展覧会の開催機会すら与えられなかったなど、それぞれの現場で直面してきた構造的・制度的な不平等について語られました。また、「女性らしさ」を求められる社会の風潮に対する疑問も共有され、こうした固定観念を超えて一人ひとりが自分らしく生きることの大切さが強調されました。セッションの最後は『「男性」「女性」といった枠にとらわれず、最も自分が生き生きできる在り方を目指すべきだ』という登壇者の力強い言葉で締めくくられました。
Keynote Speechでは、長野県立大学の佐藤理事長が、WE-Naganoの開催意図と今年のテーマについてプレゼンテーションを行いました。「良い暮らし」「良い地域」というテーマを掲げ、日本のジェンダーギャップ指数や、長野県における若年女性の転出超過といった課題を提示し、多様性と寛容性を備えた地域コミュニティこそが、人口流出の抑制やUターン促進に重要であると述べました。さらに、それらの価値観はイノベーションを促進し、新たな価値を生む力になると強調し、善光寺に象徴される宗教的寛容性や、移住したい県No.1という実績を挙げ、長野の持つ可能性にも触れました。最後に、このカンファレンスを通して地域を変える声や活動と出会い、未来への希望につなげてほしいと語りました。
Global Sessionでは、長野県立大学の安藤顧問が、ジェンダーギャップの解消は人口減少の改善とイノベーションの促進において重要であるということを強調し、特に、若年女性が地域から出ていくこと以上に「戻ってこない」ことが課題であると述べ、各パネリストに自国の状況や日本への示唆を問いかけました。これに対し、スピーカーたちは、国の政策や多様性ある組織づくりに向けて、まず現状を把握するためのデータ収集が不可欠であると述べました。また、性別役割分担の意識を変える広報の工夫や、「16時半以降は会議をしない」といった制度設計を通じた、性別にかかわらず働きやすい職場環境づくりなど、多面的で包括的な取り組みの重要性が共有されました。
Keynote Sessionでは、長野県内で事業を展開する3名の経営者と、長野県知事の阿部守一氏にご登壇いただきました。冒頭では、「なぜ女性だけが育児か仕事かを選ばなければならないのか」「なぜ取締役に女性が私1人しかいないのか」といった、性別役割分担への違和感を感じた経験が語られました。これを受けて知事は、NAGANO創造県民会議の設置や2050年に向けた長野県の展望を紹介し、「寛容性」が未来の地域づくりの鍵であると強調しました。経営者たちからは、声が届く組織づくりの実践として「声を上げられる空気感」や「情報の透明性」の重要性が語られました。また、最後には地域によそものとして関わるには100年単位で歴史を捉えること、対話を通じて希望を育むことの重要性についても語られました。
カンファレンス2日目に開催されたYouth Sessionでは、活躍する10代・20代の若者4名と長野県立大学の金田一学長が登壇し、「暮らしたい地域・社会」をテーマに、居場所づくりや自分らしさについて議論が交わされました。セッション冒頭にはそれぞれの取り組みの背景にある「学校の同調圧力」や「LGBTQ+当事者間の分断」、「気候変動に対する意識の差」といった違和感について語られました。また、地域で活動する中で「学生だから」と軽く見られた経験についても共有され、年齢や立場に関わらず一人ひとりの声に耳を傾け、それぞれが自分らしく生きられる社会を作る重要性について訴えられました。最後に金田一学長より「今日登壇した4人にはぜひ今後とも積極的に行動し、グローバルに活躍してほしいと思います。」とのメッセージが寄せられセッションが締めくくられました。
Lunch Time Sessionでは、長野県立大学大学院ソーシャル・イノベーション研究科の神戸和佳子准教授が司会進行を務め、奈良県・教恩寺の住職であり、シンガーソングライターとしても活動するやなせななさんが登壇しました。「わたしを生きる」というテーマのもと、仏教の教えと自身の人生経験を重ねながら、作詞作曲された歌の演奏とともに語られました。就職氷河期、音楽活動の挫折、がん闘病といった困難を経験しながらも、「スターになりたかった夢は叶わなかったけれど、全国を回って歌を届ける中で、悲しみに打ちひしがれた心の奥にも音楽が届くということを実感できた20年間だった」と振り返りました。そして、「『私は生きている』という気持ちを手放し、『生きていない』くらいの気持ちでいることが重要。夢に破れても、まだ道はあると思えたとき、人とのつながりに救われ、道ができ、自分を生きることができる」と語りました。
Closing Session わたしたちが創造する「良い暮らし」「良い地域」〜多様性の視点から、寛容性
2日間にわたる長野県立大学でのイベントのクロージングセッションでは、「私たちが想像する良い暮らし、良い地域」をテーマに、多様な背景を持つ登壇者が集まり、2日間の議論を振り返りながら、これからの社会の在り方について深く話し合いました。議論では、ケア労働が女性に偏っている現実や、ビジネスの現場で「男性の仕事・女性の仕事」といった固定観念が根強いこと、障害が社会によるラベリングであるという問題提起がなされました。これに対し、大室教授はソーシャルイノベーションの視点から、社会を「経済と家事」「健常者と障害者」「男性と女性」というように言語化し単純化すること自体が問題であると指摘し、経済というフレームによって家事が見えなくなる構造や、健常者というフレームによって障害者が置き去りにされる構造を明らかにし、社会を分けずに捉える必要性を強調しました。さらに、あえて自己中心的に生きようとするワークを通じて、自身が他者に支えられていることに気づき、私とあなた、そして社会が不可分に繋がっていることを実感するプロセスが、全体性を取り戻す鍵であると述べました。
書いた人:内田大晴
長野県立大学グローバルマネジメント学科6期生2004年北海道生まれ。大学入学後、地域のフリーランスのライターに弟子入り。現在はインタビュー記事やイベントレポート、クラウドファンディングの伴走支援などを行っている。
信州オープンイノベーションフォーラム
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AIやIoT等の新技術による変革が絶え間ない今日において、企業が収益力の維持・向上を図るためには、自前主義を脱却し、新しい技術やアイデアを持つスタートアップ企業との協業(オープンイノベーション)へ積極的に挑戦し、新たな価値を創出していくことが極めて重要です。
この度、県内のオープンイノベーションの気運醸成を目的とした県内企業とスタートアップ企業の出会いの場として「信州オープンイノベーションフォーラム」を開催します。新規事業を検討されている県内企業の経営者様、新規事業ご担当者様のご参加をお待ちしております。
【タイムスケジュール】
13:00~13:30 開場 ・ 受付
13:30~13:35 開会挨拶
13:35~13:40 主催者挨拶
13:40~14:10 基調講演①「“測る”の先へ HIOKI共創ラボラトリーが拓くオープンイノベーションの未来」
日置電機株式会社 総務本部 経営企画部 主幹 サステナビリティ担当 水出博司 氏
14:10~14:40 基調講演②「JR東日本が取り組む“地球益の実現”に向けたオープンイノベーション
~TAKANAWA GATEWAY CITYを事例に~」
東日本旅客鉄道株式会社 マーケティング本部 まちづくり部門 主務 寺田菜々美 氏
14:40~14:50 休憩
14:50~15:10 IJIEの取組紹介
15:10~15:20 (一社)佐久産業支援センターの取組紹介
15:20~16:10 スタートアップ企業 ピッチ (6社)
16:10~16:15 閉会挨拶
16:15~17:00 交流 ・ 名刺交換会
【お申し込みURL】
https://forms.office.com/e/wNjWPiDCrC
【日程】
2025年9月19日(金)13:30~16:30
【会場】
佐久平交流センター 第5会議室
佐久市佐久平駅南4‐1
創業支援事業
松本エリア
安曇野市内で開業された個人事業主(商業者)の方を対象に、開業日前後1年間にかかった備品購入費及び広告宣伝費の一部を補助します。
【補助率】2分の1【補助上限】50万円
申請期限:開業日から1年以内
詳細リンク
空き店舗(工場)等活用促進事業
松本エリア
安曇野市内の店舗または工場等を賃借し、事業を営む場合に家賃の一部を補助します。
【補助率】2分の1【補助上限】月額15万円(36か月継続補助)
木曽町商店街等振興事業補助金
木曽エリア
事業者が新たに既存店舗に誘客効果を高めるための改修を施す場合、空き家空き店舗を改修して誘客につなげる事業を行う場合、又は店舗等集客用施設を設置し創業しようとする場合にその経費の一部を補助します。
詳細リンク
木曽町創業支援補助金
木曽エリア
木曽町内で年度内に事業を開始予定又は事業の開始から1年未満の方で、認定創業支援等事業計画により実施する創業支援セミナーを受講した方を対象に、起業に必要な初動期の経費の一部を補助します。
詳細リンク
自分の「好き」を見つけて、 一歩踏み出すことを応援する「小商い体験講座!」~交流会&sou個別相談会~
長野市
須坂市
千曲市
坂城町
小布施町
高山村
信濃町
飯綱町
小川村
岡谷市
諏訪市
茅野市
下諏訪町
富士見町
原村
上田市
東御市
長和町
青木村

【sou:小商い体験講座がスタートします!】
「好き」をカタチにして、小さく一歩。
やりたいことはあるけど、何から始めればいいかわからない。そんなあなたへ。
小商い講座では、自分の“好き”を見つけて、それを小さく始めるための知識と仲間を手に入れるための未来への一歩を応援します。開催毎にsouの個別相談も受け付けます!
◎こんな方におすすめ◎
✔️「好き」や「得意」を活かして、小さく何かを始めてみたい女性
✔️起業までは考えていないけれど、自分らしい働き方を模索している方
✔️副業・小商いに関心があるけれど、何から始めればよいかわからない方
✔️家事・育児・介護と両立しながら、地域で自分の可能性を広げたい方
✔️地域や仲間とつながりながら、自分の世界を広げたいと感じている方
【開催概要】
・第1回:自分を振り返る
8月24日(日)13時〜16時 @千曲市
・第2回:好きなことを語る
9月21日(日)13時〜16時 @千曲市
・第3回:自分の未来を語る
10月13日(祝月)13時〜16時 @千曲市
・第4回:仲間とつながろう
11月9日(日)10時〜13時 @上田市
・第5回:ビジネスアイデアを生み出そう
12月7日(日)10時〜13時 @東御市
・第6回:体験イベントを企画しよう
1月18日(日)10時〜13時 @青木村
お申し込みは下記リンクよりお願いします。
https://forms.gle/ERrP7P9KZXvazgrY9
※各回15名限定とさせていただきますので、お早めにお申し込みください。
※第3回以外、単発参加OK。すべての回で託児あり(先着順)。 オンライン参加可(各回4名)。
みなさまのご参加お待ちしております!
信州スタートアップステーション出張相談会 東信WEEK!
上田エリア
佐久エリア

毎年恒例の出張相談会を、今年は東信地域で開催いたします!
創業・起業に向けたご相談(ビジネスアイディアのブラッシュアップ等)や創業後の事業拡大に関するご相談(事業戦略やマーケティング計画等)など、創業期の会社経営に関して、幅広くご相談をお受けいたします。是非、積極的にご活用ください。
また、DAY2@上田市では「企業の競争戦略」についてのセッションもご用意しておりますので、ご興味ある方は、こちらの参加のみでも結構ですので是非ともご検討ください。
【DAY1】
8/5火 @ワークテラス佐久(佐久市中込2336-1)
10:00〜16:55 個別相談 ※1枠55分程度(全て対面でのご相談)
【DAY2】
8/6水 @上田信用金庫本店イベントホール(上田市材木町1-17-12)
10:00〜14:55 個別相談 ※1枠55分程度(全て対面でのご相談)
16:00〜17:00 トークイベント「企業の競争戦略 ~差別化と付加価値の最大化~」
【お申込み】
以下の申込フォームより、相談者様情報およびご希望日時の登録をお願いいたします。
※既に予約が確定している枠は表示されません
https://forms.office.com/e/vPedjkZm0G
伊那地域創業スクール
伊那エリア


創業等をお考えの方を対象に、成功する創業の心構え、ビジネスプラン(事業計画)作成研修、公的な融資制度や補助金等の支援制度の紹介など、実際の創業、起業に役立つスクールを開催します。専門講師による充実したカリキュラムであり、具体的事例も豊富でわかりやすい内容ですので、お気軽に受講いただけます。誰にでも起業のチャンスはあります!この機会に是非、ご参加下さい!
開催期間:令和7年9月20日(土)~11月2日(日)
(上記の期間で5日間開催。)
信州・安曇野「起業×移住」セミナー
松本エリア

安曇野市では、安曇野への移住とあわせて起業(就職)を考える方を対象に、セミナーを開催します。
地方での新しい働き方に興味がある皆様、ぜひご参加ください!
【セミナーについて】
・都内会場開催2回
・zoom開催4回
・初回8月30日(土)以降、2026年1月まで毎月開催
【セミナー内容】
・起業(就業)するにあたっての必要な知識
・移住する際に必要となることや手続き等
・「起業×移住」経験者の体験談 等
【個別相談会】※会場開催のみ
さらに具体的な相談にお答えするため、3ブースに分かれて「個別相談会」を行います。
・起業、就業(転職)に関すること
・移住全般(住まいや補助制度)に関すること
・農業に関すること
※zoom開催参加者で、個別相談を希望する場合は別途フォローします
【講師】
起業×移住アドバイザー 瀬畑 一茂氏
【お申込み】※会場開催は当日参加可
https://kigyoutoiju.com/
【出張個別相談のお知らせ】7月19日(土)@長野県立大学
長野市

7月19日(土)に長野県立大学 三輪キャンパスで開催される
【WE-Nagano Global Canference2025 】にて、
SOUによる《出張個別相談》を実施いたします!
「なんとなくモヤモヤしている」あなたへ
・自分の強み、どう見つければいいの?
・起業やフリーランスって現実的にどうなの?
・今の仕事、このままでいいのかな…
・もっと人の役に立つ生き方ってある?
そんな気持ちを一緒に整理しながら、
あなたらしい一歩を考える個別相談ブースです。
【日時・会場】
●2025年7月19日(土)10:30〜15:00
●長野県立大学 三輪キャンパス(WE-Nagano会場内)
ご予約不要、会場で随時受け付けいたします!
どなたでもお気軽にどうぞ!
学生・社会人・主婦・フリーランス・会社員など、
年齢・立場問わずご相談いただけます。
「なんとなく話してみたい」でも大歓迎!
あなたとお話できるのを楽しみにしています。
ぜひお気軽にSOUブースへお立ち寄りください!
創業者交流会
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小川村


これから創業を予定している方、創業してから間もない方を対象とした交流会です。交流会を通じて参加者の皆さまにネットワーク形成の機会を提供します。先輩起業家の基調講演、名刺交換会などのプログラムをご準備し、皆さまのご参加をお持ちしています。