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とりあえず事業の相談がしたい
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2024.6.6

SSSWコラム

主催:SSSW
2024.6.6
とりあえず事業の相談がしたい

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こんにちは。
SSSWの全体統括を務めている渡邉さやかです。

長野県の女性の創業・起業支援(Shinshu Startup Station Women:SSSW)は、2023年度から始まり、今年は2年目になります。
SSSWは、長野市を中心として活動するBiotopeや合同会社キキ、塩尻市を中心として活動するスナバ、飯田市を中心として活動する株式会社norms、そして今年度は上田市を拠点とするARECとの連携により様々な活動を実施しています。

2024年度の今年は、昨年度から実施している女性のメンターによる個別相談の実施や、長野県の各地(北信・中信・東信・南信)それぞれの地域で3回ずつ以上のコミュニティ形成に資するような対面イベントの実施、オンラインセミナーなどを実施していく予定です。
また、今年度はより地域を超えてのネットワークも少しずつ作れたらいいなぁと考えているところです。
これから順次情報公開していきますので、楽しみにしていただけたらと思います!
 
*

これは必ずしも女性だけでの課題ではないですが、創業・起業をしようとするときに、最初の一歩を踏み出してくれる仲間の存在は重要です。また仲間だけでなく、事業の相談ができるメンターの存在も重要であるというのは学術研究的にも多く語られています。
またメンターには、自分が起業や事業をしようとする分野に豊富な知見がある存在・起業プロセスを経験したことのある先輩的な存在・自分と属性が似ていている同志的な存在・財務/法務/広報などの専門的な知識を必要とする専門家の存在という4つの種類がいると良いと言われたりします。

SSSWで提供できることは限られますが、このプログラムをきっかけとして、起業だけでなく新たな一歩を踏み出そうとする方の応援ができるようにしていけたらと願って、チーム全員活動をしています。
ぜひ気軽に声がけをしていただけたらと思いますし、メッセージなどもしていただけたらと思っています。

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2024.6.4

投資による伴走支援とは? 社会課題の解決に取り組む起業家を応援する「信州スタートアップ・承継支援ファンド」<後編>

2024.6.4
とりあえず事業の相談がしたい 資金調達(投資/融資)を検討している

県内全エリア

長野県内での次世代新規産業の創業、及び事業継承支援のために令和3年に設立された「信州スタートアップ・承継支援ファンド」(以下、信州SSファンド)。創業初期段階の資金配給と、目標達成に向けた伴走支援を行っています。

ファンドを運営しているのは、これまで数多くの地方創生ファンドを運営してきた株式会社フューチャーベンチャーキャピタルです。

インタビュー後編では、東日本投資部 次長として、信州SSファンドで伴走支援を行っている石坂 颯都(いしざかりゅうと)さんに、投資による支援とはどういうことか、どんな事業が投資対象になるのか、長野県の創業の傾向などを聞きました。

<お話を聞いた人>
株式会社フューチャーベンチャーキャピタル
東日本投資部 次長 インベストメントオフィサー 石坂 颯都(いしざかりゅうと)さん 
外資系生命保険会社を経て入社。地域活性化や社会課題の解決に取組む起業家を応援したい思いで業務に従事している。案件発掘から投資育成、ファンド組成まで幅広く経験。複数EXIT実績あり。自治体アクセラプログラム審査員等も担う。

地域の課題をビジネスの力で解決する

――インタビュー前編では、投資を受けるには「新規性」が大事だとお話をいただきましたが、これまで「信州SSファンド」で投資を行ってきた事業にはどんなケースがありますか?

たとえば、長野県小諸市に本社を置くMYCL Japan株式会社(以下、MYCL Japan)は、キノコの菌糸体を培養して生産される植物由来成分100%の新素材「マッシュルームレザーMYCL」の開発・製造に挑む信州発のスタートアップ企業です。

――キノコを活用して革風の素材に! 面白い取り組みですね。

長野県はキノコの生産量日本一ですが、年々生産者が減少しているという課題があります。MYCL Japanは、食用以外で新素材としてのキノコの新たな製品価値を生み出し、新たな信州の特産品を作りたいという思いで事業に取り組んでいます。さらに、代表的な製品であるマッシュルームレザーMYCL は、動物性原料を使用せず、プラスチック樹脂や化学物質の使用も大幅に抑えています。

「信州の名産であるキノコを活用する」というご当地性があり、なおかつ動物愛護の観点でも環境面でも社会課題の解決につながる新しいビジネスモデルだったので、伴走支援をする私たちも事業計画を聞いていてわくわくしましたね。MYCL Japanは、「信州アクセラレーションプログラム」※1にも採択されています。

――地域の課題解決が、さらに世界規模のビジネスモデルになっていく。ほかにも、石坂さんの印象に残っている事例があれば教えてください。

ほかにも、松本市に本社を置く株式会社XAXA(以下、XAXA)は、ペットの暮らしの質を高めるために商品開発と販売を行うベンチャー企業です。MYCL Japan同様に、「信州アクセラレーションプログラム」※1に採択されています。

――ペットフードというと既に世の中にあるビジネスモデルに思えますが、どんなところに新規性があったのですか?

XAXAの魅力は、サービスのスマートニッチさにあります。XAXAのペットフードは、新鮮な食材を新鮮なまま食べられる新感覚で栄養満点なローフードとフレッシュフードです。一食1000円〜という高価格帯の高級ペットフードなんです。

第一弾プロダクトとして、日本の生食文化で培った技術と新鮮な食材を活かし、世界に誇れる高品質な犬や猫向けの食事「XAXA PREMIUM PET FOOD」を開発しており、ペットの健康だけでなく、フードの美味しさも追求し、ペットのQOL向上を目指しています。

――なるほど、これまでにない新たなビジネスモデルですね。

ここ数年、コロナ禍でおうち時間が増えたことにより、ペットを家族の一員としてより大切に扱う傾向が高まりましたよね。そこで、XAXAは「大切なペットのためなら一食1000円でも安いくらい」というお客様を狙った大胆なデザインやPRのプランニングを行うことで、世界展開を狙っています。

※1「信州アクセラレーションプログラム」とは……信州スタートアップステーションが取り組む、創業後間もない企業に対する短期間の集中的伴走支援プログラム。

地域活性化や社会課題の解決に取り組む起業家を応援したい

――先ほどのマッシュルームレザーのケースといい、新しいビジネスが世の中に出ていくのを支援するのはワクワクしそうですね。なにより、お話されている石坂さんが楽しそうです。

ありがとうございます。起業家の皆さんがどう思っているかはわかりませんが、個人的にはこの仕事はとても自分に合ってるなと感じています。

――伴走支援をする側の石坂さんご自身についてもお聞きしたいです。石坂さんは、どういった経緯でFVCで働き始めたのですか?

私は神奈川県の横須賀で育ったのですが、横須賀はいわゆる田舎町なんです。同級生を見ていても、みんな東京に出てしまう。自分の地元が寂れてしまうことに対して、モヤモヤを抱えている部分がありました。

自分も進学のために一度地元を離れたのですが、大学生の頃に東日本大震災が起きました。東北に何度もボランティアに通ううちに、地方活性化に興味を持つようになったんです。

――地元への思いや、学生時代の経験が今につながっているのですね。

大学卒業後、大学院で地方活性化について学び、その後保険会社に入社して経営者向けの保険の販売を行っていました。ですが、保険というのはあくまで「何かがあったときのお守り」なので、もっと前向きに、新しいことに取り組む人たちを応援したいという思いが大きくなってきて。

転職を考えていた中でたまたまFVCに出会い、投資を通じて地方のベンチャーを支援するという経営理念に共感し、縁あって働き始めました。仕事内容ももちろんですが、学生時代から、僕は自分が前に出るというよりは人の成功を支援する方が好きだなと感じていたので、この仕事はまさに天職だなと思っています。

――サポート役の方が向いていると。

大学1年生の頃からずっと塾の先生のアルバイトをしていたんですが、当時から、人が成功したり、目標を達成することを応援したりサポートすることが好きで。塾の先生と投資会社ではやることは異なりますが、チャレンジや夢を応援するという点では共通するものがあるのかなと。

入社して以降、投資担当という形でさまざまな地域の企業さんとお会いして投資による支援を行ったり、信州SSファンドの設立に携わったりと、長年自分がやってみたいと感じていたことを実現できています。

創業の鍵は「思いの強さ」と「解決したい課題の根深さ」

――これまで数多くの起業家の支援に関わってきた中で、石坂さんは創業を目指す方のどこを見ていますか?

事業の内容やアイディアはもちろんですが、やはり一番大切なのはその人自身ですね。そもそも、投資の対象となる方はまだ過去の実績や決算書がなにもない状態です。ですから、「思い」の部分をよく見るようにしています。

――「思い」ですか。

はい。「なぜそのビジネスをやりたいのか」の根っこの部分ですね。起業をするということは、リスクを負って、数々のハードルを超えていく必要があります。起業をしてから、なかなか事業が軌道にのらないことや、事業の方向性や戦略を変える必要性が生まれることはざらにあります。そんな時に、へこたれずにしっかりと次に進める人であるかが重要ですね。

それから、その人が事業を通じて解決しようとしている課題の広さ、根深さも見るようにしています。

――「課題の広さと根深さ」というのは?

何かに困ってる人が多ければ多いほど、潜在顧客がいることになるので、事業は大きく成長します。また、市場としては大きくなくても、根深い課題があれば、その課題を解決することによって助かる人が出てくる。

長野県をはじめ、地方では後者のようなローカルベンチャーやスマートニッチ型のビジネスの方が多い傾向にあるため、信州SSファンドでは課題の広さだけで投資の可否を判断するのではなく、深さを見るようにしています。

――創業する人が増えれば増えるほど、困っている人が助かるという側面がある。信州SSファンドは、その手助けをしているのですね。最後に、今まさに創業を考えている方に向けたメッセージをお願いします。

とにかく、まずは相談していただきたい。その一言に尽きます。創業支援をしていると、かなり形になってからアイディアを出したがる方が多いんです。実際に投資による支援が行えるのは、ある程度ビジネスが形になってからなのですが、もっと前の段階からまずは気軽にお話を聞かせていただきたいです。

起業や創業に答えが結びつかなくても、誰しも「自己実現でこういうことをしたい」、「生活をしていく中で不便さを感じている」、「世の中がもっとこうなったらいいな」という思いを持っているのではないでしょうか。その段階からお話を聞かせていただいて、じっくり関係性を築いていくことで、最終的に投資につながることもあります。

会社としても、私個人としても、長野県ならではのアイディアがどんどん形になって世に出ていくことを応援し続けたいと思っています。

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2024.6.4

投資による創業支援とは? 社会課題解決に取り組む起業家を応援する「信州スタートアップ・承継支援ファンド」<前編>

2024.6.4
とりあえず事業の相談がしたい 資金調達(投資/融資)を検討している

県内全エリア

創業初期の起業家にとって、ハードルの一つとなるのが資金調達。自己資金でまかなう、金融機関から融資を受ける。そのほかに、「ファンドを利用する」という選択肢があることを知っていますか?

ファンドは、投資家から預かった資金をベンチャー企業へ投資する役割を持ちます。投資の対象は会社を立ち上げたばかりの企業が多いため、ファンドの運営者は起業家の思いをじっくり聴き、事業の将来性を見定めて投資を行っています。

これまで数多くの地方創生ファンドを運営してきた、株式会社フューチャーベンチャーキャピタルの石坂 颯都(いしざかりゅうと)さんに、投資による創業支援とはどういうことか、どんな事業が投資対象になるのか、長野県の創業の傾向などを聞きました。

<お話を聞いた人>
株式会社フューチャーベンチャーキャピタル
東日本投資部 次長 インベストメントオフィサー 石坂 颯都(いしざかりゅうと)さん 
外資系生命保険会社を経て入社。地域活性化や社会課題の解決に取組む起業家を応援したい思いで業務に従事している。案件発掘から投資育成、ファンド組成まで幅広く経験。複数EXIT実績あり。自治体アクセラプログラム審査員等も担う。

「地方創生」をキーワードに、投資による起業家支援・創業支援を

――フューチャーベンチャーキャピタル株式会社(以下FVC)について教えてください。

FVCは、1998年に独立系ベンチャーキャピタルとして京都で創業した会社です。現在は、東京都、岩手県、愛媛県にも展開しています。
ベンチャーキャピタルとは、いわゆるベンチャー企業など未上場の新興企業に出資して株式を取得し、将来的にその企業が上場した際に株式を売却することで利益の獲得を目指す投資会社や投資ファンドのことを指します。なかでもFVCは、創業当時から「地域活性化」や「地方創生」をキーワードに、投資による地方の起業家支援・創業支援を行ってきました。

――「地方創生」に力を入れているのですね。

一般的な投資会社は、東京などの都市部に拠点を置いて、大きく羽ばたくような企業の支援を中心に行っているところが多いのですが、FVCは、地域の課題解決や、新しい事業に取り組むローカルベンチャーの支援を続けています。
具体的には、地域のベンチャー企業を支援するための「地方創生ファンド」と、事業会社のオープンイノベーションを促進するための「CVCファンド」、ものづくり企業など特性のあるテーマに特化した有望なベンチャー企業に投資を行う「テーマファンド」の運営に取り組んでいます。また、資金を投入するだけでなく、長期的な事業継続に向け、事業育成、人材育成、事業コンサルティングなどの支援も行っています。

長野県での創業に寄り添う、「信州スタートアップ・承継支援ファンド」を運営

――FVCが長野県で運営している、「信州スタートアップ・承継支援ファンド(以下、信州SSファンド)」について教えてください。

信州SSファンドは、長野県内の地域金融機関等とFVCが共同で設立したファンドです。 創業・第二創業期にある企業や事業承継における後継者の株式買い取り問題を抱える企業に対して投資による資金供給を行うことで、地域経済の発展と新たな雇用を創出することを目的としています。
従来のベンチャーファンドは株式上場を前提としているものが多いのですが、当ファンドは必ずしも上場は前提としない点が特徴です。

――上場を前提としていないのはどうしてですか?

まず上場とは、証券取引所で株式が売買されるようになることです。株式を上場させると、会社はお金をたくさん集めることができるようになり、上場することでその会社は世の中の人に認められ、ビジネスがしやすくなります。
東京では、上場を目指して起業する方が多いのですが、長野県は必ずしもそうではない。それよりも、起業を通して自己実現をしたり、社会課題の解決をしたいという方が多いんです。そのため、信州SSファンドは、長野県で創業を目指す方に寄り添い、上昇を志向する起業家の方の支援も行いつつ、必ずしも上場を前提としないファンドを運営しています。

――長野県における創業にはそんな特徴があるのですね。信州SSファンドの利用者は現在どれくらいいるのですか?

運営を始めてから約2年間で、「ファンドを使いたいです、興味があります」とお問合せをいただいた件数は100社を超えました。その中で、実際に支援に至ったのは14社です(2024年5月現在)。アイデアの段階の起業家から事業計画をしっかり練った起業家まで幅広くお問い合わせをいただいています。
入口は様々ですが、「創業にあたり資金調達に困っているが、融資ではなかなか支援しづらい」となった場合に、SSSや長野県内の金融機関から「信州SSファンド」におつなぎいただくケースが多いですね。

投資では、ビジネスの新規性が重視される

――「融資では支援しづらい」とはどういうことですか?

まず、融資とは「利息の獲得を目的としてお金を貸すこと」であり、返済の確実性が重視されます。例えば、美容師の方が「長野駅前で新しく美容院を始めたい」という場合は融資の検討対象になります。逆に、まだこの世にないサービスや、新しい価値を生み出すビジネスモデルの場合、確実に収益が得られるかの判断ができないため、金融機関による融資の支援は難しくなるんです。

――誰もが知っているビジネスモデルで、確実に利益が出そうであれば融資による支援が受けられると。

その通りです。一方で、私たちが行う「投資」とは、将来的な利益を期待して資金を融通すること。事業の成長性を重視するんです。そのため、融資とは逆に、どんな事業内容であれ何かしらの新規性が必要です。
例えば、「善光寺の近くにコワーキングスペースを作ります」という方に投資をするのは難しい。ですが、例えば「長野県内のコワーキングスペースを網羅し、ワークスペースや会議室を予約するシステムを開発します」という事業であれば、新規性があるので投資対象となるかもしれません。

――なるほど。投資を受けるには、既存のビジネスモデルにはない新規性が大事なのですね。

とはいえ、「こんなアイディアがあります!」だけでは、投資をすることは難しいです。まだ実績はなくとも、ビジネスが何かしらの形になった段階であれば支援することができます。新しく会社を設立した上で、サービス、もしくは商品がひとまずできた段階ですね。

――実際に、信州SSファンドの支援を受けるにはどんな流れになりますか?

まずは信州SSファンドのご利用申し込みをいただき、投資担当者との面談を経て、投資申請書類をご提出いただきます。その後、事業計画の検討を経て投資委員会が開かれます。ここまでに3ヶ月ほどの期間を要します。

――「今すぐ資金をください!」というわけにはいかないのですね。

はい。投資をすることが決定してから、実際に投資を行うまでにかかる期間は手続きにより異なります。その後の伴走期間は企業の成長ステージや目指す姿によって異なります。
投資による資金面の支援を行ったあとも、信州スタートアップステーションと連携し、事業を成長させていくための伴走支援を行います。

――伴走支援というのは、具体的にどんなことをするのですか?

会社の設立や事業立ち上げに必要な経営ノウハウをお伝えしたり、産学連携やビジネスマッチング、公的支援機関を紹介するなど、事業を成長させるための各種経営支援サービスを提供します。
例えば、3年間で急成長を遂げる企業もあれば、10年間かけてゆっくり成長していく企業もあります。3年間を目処に回収させていただくお約束で支援を始めたとしても、なかなか事業がうまくいかずに、3年間を過ぎても継続してその後も支援させていただくというケースもあります。
我々の業界では、投資による支援を「同じ船に乗る」と表現します。事業者さんと一緒になって、目指す先へ向かっていくイメージです。

・・・

インタビュー後編では、実際に「信州SSファンド」の支援を受けて起業したケースや、長年投資による伴走支援を行ってきた石坂さんの創業支援にかける思いを聞いていきます。

ARTICLE
2024.5.30

「BizCRE(ビジネスCREATIVE)」(ビジネスコミュニティ)

主催:株式会社CREEKS
2024.5.30
とりあえず事業の相談がしたい 場所や施設を探している 他の企業との協業を検討している

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CREEKS Coworking 会員間のビジネスコミュニティとして運営してきた「BizCRE」( 通称ビックリ)をオープン化します。参加者のプロジェクト、あるいは参加者同士のコラボプロジェクトをコミュニティの力を借りて推進します。
月2回の「BizCREミーティング」ではプロジェクトのプレゼン、サポーターの募集、既往プロジェクトの経過報告、などを行い、各プロジェクトについてディスカッションします。プロジェクト毎の分科会(プロジェクトオーナー+サポーター)は不定期に開催。
個人事業、スモールビジネスの限られたリソースではどうしても視野が広がりにくく、袋小路に陥りがちです。コミュニティで課題を共有し、参加者の知見を借りてビジネスを推進しましょう。

ARTICLE
2024.5.23

創業をもっと身近に。コーディネーターに聞く、「信州スタートアップステーションnagano」でできること<後編>

2024.5.23
とりあえず事業の相談がしたい

県内全エリア

長野県を「日本一創業しやすい県」にすることを目指して設立された創業支援拠点「信州スタートアップステーション」(SSS)。インタビュー前編では、SSS主任コーディネーターの森山祐樹(もりやまゆうき)さんに、SSSの創業支援の活動や、具体的な活用の仕方を聞きました。

後編では、「まだ形になっていないアイディアの段階でも、気軽に相談に来てください」と呼びかける森山さんに、実際の相談事例を聞いていきます。

<お話を聞いた人>
信州スタートアップステーション主任コーデイネーター 森山祐樹(もりやまゆうき)さん
令和2〜6年度のSSS主任コーディネーターとして県内に豊富なネットワークを持つ。これまで担当した創業相談は延べ1,000件以上と、幅広い業種に精通。

創業の芽を潰さない。否定ではなく前向きな提案を

ーー「創業」とは、具体的なアイディアがある人たちが事業を立ち上げることだと思っていました。SSSでは、「創業」の選択肢がない状態も、創業初期段階と考えているのですね。

そうなんです。これまでの県内の主な「創業支援」では、創業の決意を固めている段階の層しか支援が出来ていませんでした。しかし、それだけでは「創業する人」の数は増えていかないですよね。

そこでSSSでは、「創業したい」という思いのある方や、創業に向けて準備している方だけでなく、そもそも「創業する」という選択肢を知らない層や、アイディアはあるけれど具体的なビジネスのイメージが固まっていないという層までサポートしています。

ーー実際に、どんな方が創業の相談に来るのでしょうか。

学生さんから、会社員として働きながら創業を考えている方、子育てが落ち着いた主婦の方、また、定年退職後に新しく事業を始めようとする方など、年代や職歴を問わずいろいろな方が相談にいらっしゃいます。

「何かやりたい」という思いがある人から、既に創業済みである程度成長しており、これから更に成長していきたいという人まで、創業のステージも様々です。

ほかの支援機関に事業計画を持ち込み、「こんな計画ではうまくいかない」と否定されたという方がSSSに相談にくることもよくあります。

ーー人から否定されたアイディアや事業計画でも、SSSに持ち込んでいいのですか?

もちろんです。創業するということは、まだこの世にないビジネスを生み出すということを多分に含むケースがあります。そういう場合、既存のビジネスの枠にあてはめられ、「そんなの無理だよ」と言われて創業を諦めてしまった方がいるかもしれません。

ですが、私たちは、人に迷惑をかけなければ創業する内容というのは基本的に自由だと考えています。もちろん、本人の向かいたい方向と事業の内容がずれている場合には、「方向転換をしてみましょうか」と助言をすることはありますよ。でも、やりたいことをわざわざ否定する理由はどこにもない。SSSでは、常に「一緒に何ができるかを前向きに検討していく」姿勢でいます。

社会課題に対する気付きや思いも、創業の一歩になる


株式会社コンタクトの運営する、眼科に特化した求人プラットフォーム「コンタクトキャリア」 

ーー個別相談から実際に創業に至った事例を教えてください。

たとえば、2022年に創業した株式会社コンタクトの代表・依田龍之介(よだりゅうのすけ)さんは、大学院生の頃にSSSに相談にやってきた方です。

依田さんは、大学で医療技術について学んでおり、目の検査の専門家に必要な視能訓練士の国家資格を取得していました。

学びを深める中で、視能訓練士は眼科の仕事に欠かせない存在でありながらも慢性的に人が足りていないことや、医療機関から出ている求人情報の情報が不足しているという課題を感じた依田さんは、視能訓練士の認知度を上げ、待遇を改善するためのビジネスをしたいとのことでご相談にいらっしゃいました。

ーー「社会の課題を解決するために何ができるか」という思いが、創業の一歩になったのですね。

依田さんは、「視能訓練士は価値のある仕事だと発信したい。そしてその待遇を改善したい」という思いから、事業の方向性を固めていました。

まずは個別面談を通し、具体的にどんな事業をしていけばその思いが実現できるのかを一緒に考えていくとともに、どのようなモデルでユーザーを獲得し収益を上げていくのかを検討していきました。それに加え、その事業の実現のために必要な資金量と調達手段についてもご相談しました。

その後、2022年の6月には視能訓練士の働き方などの記事を配信するサイト「Contactメディア」を立ち上げ、その後、眼科に特化した求人プラットフォーム、「Contactキャリア」をスタートさせました。

ーー創業に至るまでは、どんな課題がありましたか?

「目の専門家に特化した就活支援」は、あまり一般的でないサービスだったこともあり、当初見積もった事業資金規模(必要資金規模)に対し、既存の金融機関から十分な融資を受けるのが難しい状況でもありました。

そのため、依田さんの場合は、融資だけでなく、信州スタートアップ・承継支援ファンド(信州SSファンド)の投資と組み合わせて資金調達を行いました。

スモールビジネス?スタートアップ?両方の選択肢を示せることがSSSの強み


依田さんは、信州スタートアップ承継支援ファンド第一号に

ーー事業内容の深堀りだけではなく、資金調達の仕方についてもサポートしてもらえるのですね。

SSSでは、県内の金融機関や商工団体と連携している他に、スタートアップ向けのファンドとも連携しているため、スモールビジネスとスタートアップビジネス、両方の選択肢を示した上で、起業家の可能性を広げることが可能です。

ーースモールビジネスとスタートアップビジネスの違いはなんですか?

スモールビジネスとは、小規模の事業からはじまり、得た利益を次の投資に回すことで時間をかけて成長していくビジネスのことです。一方、 スタートアップ企業は第三者の資金も活用しながら短期的に急成長するビジネスであることが多い、スモールビジネスとは成長速度やリスクの度合いが異なります。

例えば、同じコーヒースタンドでも、創業者が「長野駅前で一店舗だけ経営したい」と考えているのであればそのリスクは小さく、スモールビジネスと言えるかもしれませんが、「●●な価値を提供するため、世界中に同時に多店舗展開したい」と考えていたら後者はリスクの度合いが前者よりも格段に大きく、スタートアップビジネスと言えるかもしれません。

「自分はスモールビジネスでいい」と思っていた人が、創業後に方向転換しスタートアップビジネスに向かっていくこともありますし、逆に、世界を目指すつもりが、いざ創業してみたら「やっぱり身の丈にあった経営をしていきたい」と意識が変わる人もいます。

ーーSSSでは、どちらを目指す場合でも柔軟に対応できると。

スモールビジネス、スタートアップビジネス、どちらが良い悪いということはありません。どちらの特徴も把握した上で、様々な選択肢を起業家自身が持てることが重要であると考えています。そのため、SSSではアイディアにおいても資金においても、起業家の選択肢の幅を広がるお手伝いをさせて頂いてます。

なお、資金さえ調達できれば新規創業がうまくいくわけではありません。当初の資金調達が順調であった企業でも、その後はなかなかビジネスが軌道に乗らなかったため、SSSでは継続的な支援を行うケースもあります。

創業に向いているのは「へこたれない人」。失敗を乗り越える前向きさが事業を成功へ導く


「SSS Nagano」で個別相談に応じる森山さん

ーー継続的な支援というのは?

定期的に相談の時間を設けて、例えば「狙っているターゲットは合っているのか?」、「どんなアプローチをしたらうまくいくのか?」等を一緒に考えたりもします。新しいアプローチがうまくいかなかった場合は、「何がだめだったんだろう?」、「じゃあ次はどうする?」とまた次の手を練っていきます。

ーー「創業したら終わり」ではなく、創業後も継続的に事業のブラッシュアップを続けていく。

ブラッシュアップを経て、事業が軌道に乗ってから急成長を遂げた方もいらっしゃいます。

現在も、さらに事業を成長させていくために、定期的に個別相談を続ける企業さんもいらっしゃいます。前述の依田さんも、SSSのセミナーに登壇いただくなど、今度は先輩起業家としてSSSに関わってくれています。

ーー長年創業支援をしている森山さんから見て、創業する上でどういう人がうまくいくと思いますか?

やっぱり、へこたれない人ですね。創業するということは、成功する可能性と同じくらい、失敗する可能性もあります。ただ、私たちは、創業する上で失敗は当然だと思っています。そこからまた挑戦すれば、あとは伸びていくだけですから。

ですが、ただやみくもにやり直すだけでは成功にはつながりません。どこがだめだったのか、どうしてだめだったのかを分析し、修正した上で、何度もトライできる前向きさが必要です。

そして、「次はどうしたらうまくいくのか」を一緒に考えるのも私たちコーディネーターの仕事です。へこたれずに何度でも相談に来て、SSSのことをたくさん使い倒して下さいね。

INFO
2024.5.23

起業・創業に関する相談窓口の設置

主催:野沢温泉村
募集期間:2024/05/18〜2025/03/31
2024.5.23
とりあえず事業の相談がしたい 資金調達(投資/融資)を検討している 資金調達(補助金/助成金)を検討している

飯山エリア

野沢温泉村では、起業・創業に関する相談窓口を設置しています。ビジネスモデルの構築、マーケティング、財務、資金調達、許認可取得等、創業に関することをお気軽にご相談ください。野沢温泉村は、創業支援等事業計画認定自治体になりました。特定創業支援等事業を受講すると、登記費用の軽減や、創業関連保証の優遇措置が受けられます。

ARTICLE
2024.5.22

SSSコラム③ 起業への想いを馳せたら考えてほしいこと

2024.5.22
とりあえず事業の相談がしたい

飯山エリア

長野エリア

大町エリア

松本エリア

木曽エリア

飯田エリア

伊那エリア

諏訪エリア

上田エリア

佐久エリア


担当:SSSコーディネーター森山(中小企業診断士)


こんにちは、SSSコーディネーターの森山です。
SSSでは多くの企業・創業のご相談を頂きますが、その中でも起業家ご本人にとって満足
といえる結果(状態)になっている方もいれば、ならなかった(と感じている)方もいら
っしゃいます。

これらの経験・事例を踏まえ、これから起業・創業を志す方々には、ご自身の起業・創業がご自身にとって満足できるものとして頂けるよう、今回は、起業・創業に想いを馳せる皆様に、まず考えて頂きたい2つのことをお伝えしたいと思います。


1 、起業・創業に対する自分自身の目的を明確にする
このコラムに辿り着いて頂いた方は少なからず、起業・創業にご興味をお持ちの方だ
と思います。その好奇心や向上心、挑戦心を是非とも良い方向に導いて頂くため、起
業・創業に対して、是非ともご自身の明確な目的をもって臨んで頂ければと思います

例えば、地域社会の●●を変革する、大富豪となり宇宙旅行へ行く、従業員とともに1
つの家族を作る等、目的は自由です。どんなに大きなこと、小さなことでもご自身が
自由に描けるものですので、是非ともご自身が起業・創業で成し遂げたい「目的」を
考えてみてください。その目的の達成が、起業・創業のゴールとなり、そこに辿り着
くための努力やモチベーションの一番の源泉となることと思います。


2、 誰の何を解決したいのか
次に、起業・創業にあたっては、誰かに対し何かしらの商品・サービスを提供し、ユ
ーザーの何かしらの課題を解決することで事業が成り立つことになりますので、この
「誰に」「何を提供する」ことで、「何を解決したいのか」という点を具体的に考え
て頂ければと思います。SSSの相談者の多くは、「何を提供する」ことに対してはあ
る程度明確な答えをお持ちのケースが多いので、本日は「誰の何を解決したいのか」
という点について是非とも考えて頂ければと思います。

(ターゲット設定については過去のコラムもご参照ください

SSSコラム②:マーケティング(ターゲット設定)
信州で起業をする人のためのポータルサイトSHINK! ( shinki-shinshu.jp ))


特に、想定する商品・サービスがユーザーにとって「あったら良いな!」という水準
の評価の場合、顧客ニーズが十分でない(弱い)ことで、利益が想定より小さくなり
、その結果、事業継続が難しくなるケースも散見されます。一方、「これがないとダ
メなんだ!」というほどの強いニーズに対応している商品・サービスは、そのニーズ
をベースに(継続性もあり)、収益も健全な状態で維持または成長され、事業の継続
がしやすくなっていると感じます。
どのような起業・創業の形を目指されるのか、①の目的にもよりますが、目的に合っ
た②の項目(誰の何を解決したいのか)という点についてもご自身の想いを是非とも
反映頂ければと思います。
本日は、上記2点を是非とも考えて頂きたくコラムとしてまとめましたが、これらが定
まっていらっしゃる方はもちろんのこと、これらを考える段階から是非ともSSSをご活用
頂ければと思いますので、ご一緒にご自身が満足できる起業・創業の形を見つけていきま
しょう!!

ARTICLE
2024.5.21

創業をもっと身近に。コーディネーターに聞く、「信州スタートアップステーションnagano」でできること<前編>

2024.5.21
とりあえず事業の相談がしたい

県内全エリア

長野県を「日本一創業しやすい県にする」ことを目指し創設された創業支援拠点「信州スタートアップステーション」。長野県での創業を考えている人であれば、誰でも無料で利用することができます。

「創業支援って、実際どんなサポートをしてもらえるの?」
「しっかりとした事業計画がないとだめ?」
「自分でも大丈夫かな?」

そんな疑問に答えるため、長野市にあるSSS拠点「信州スタートアップステーション nagano 」を訪れ、SSSはどんな場所なのか、どんな支援が受けられるのか、どうやって利用したらいいかを、主任コーディネーターの森山祐樹(もりやまゆうき)さんに聞きました。

<お話を聞いた人>
信州スタートアップステーション主任コーディネーター 森山祐樹(もりやまゆうき)さん
令和2〜5年度のSSS主任コーディネーターとして県内に豊富なネットワークを持つ。これまで担当した創業相談は延べ1000件以上と、幅広い業種に精通。

「創業」は、自分らしく生きるための一つの選択肢

ーー信州スタートアップステーション(以下SSS)について教えてください。

SSSは、長野県が設置する、県内で創業に向けて一歩踏み出そうとする人たちを支援するための創業支援拠点です。創業を考えている人と、金融機関や商工団体など県内の創業支援に携わる機関、そして先輩起業家との交流や連携を生むことで、県内経済を担う次世代産業の創出を目指しています。
また、新規創業に限らず、既存企業の事業承継により創業する方や、新規事業に取り組む方もサポートしています。将来的には、SSSを通じて創業・事業成長を経た起業家、新規事業者が、SSSの活動を支援し、さらに県内での創業・新規事業がしやすくなるといった好循環が生み出されていくエコシステムを形成していきたいと考えています。

ーー長野県で創業する人が増えることを目指しているのですね。

はい。長野県は、「日本一創業しやすい県」を目指しています。「創業」と聞くとハードルが高く感じてしまうかもしれませんが、SSSでは、「創業する」ということは、自分らしく生きるため、また社会に貢献するための一つの選択肢だと捉えています。
そのため、SSSでは、「どんどん創業しましょう!」ですとか、「支援してあげますよ」という姿勢ではなく、まずは「やってみたいことがある」という人の話をきいて、「あなたのやりたいことを叶えるには、こういう選択肢がありますよ」、「どんな事業の形にしたらうまくいくかな?」と、一緒に考え、適切な支援につなげる伴走をしていきます。

ーーSSSの拠点はどこにありますか?

松本市と長野市に一つずつ拠点があります。
まず、信州スタートアップステーションmatsumotoは、松本市のICT拠点施設「サザンガク」(一財)内にあります。「サザンガク」は、松本ものづくり産業支援センターが設置するICT拠点施設で、「テレワーク」「コワーキング」「サテライト」の三つの機能があります。

信州スタートアップステーションmatsumoto 
〒390-0874 長野県松本市大手3丁目3番9号 NTT東日本大名町ビル1F ICT拠点施設(サザンガク内))

また、「信州スタートアップステーションnagano」は一般社団法人長野ITコラボレーションプラットフォーム(NICOLLAP)内にあります。NICOLLAPは、長野市を中心とした北信地区を、ITを活用した新規事業にチャレンジする事業者とその支援者が集まる魅力ある地域にし、新しい産業を生みだすことを目的とした団体です。

平日10:00〜19:00は、SSSコーディネーターや、NICOLLAPのスタッフが常駐しています。

信州スタートアップステーションnagano
〒380-0833 長野県長野市鶴賀権堂町2312−1(シソーラス株式会社内)

気軽に参加できるセミナーから中長期的な伴走プログラムまで、創業段階に合わせた幅広い支援を

ーーSSSでは、具体的にはどんな活動を行っているのですか?

「スタートアップセッション」、「スタートアップサタデー」、「アクセラレーションプログラム」の4つの活動があります。

まず、「スタートアップセッション」では、月に2回、先輩起業家や支援家によるセミナーを企画しています。参加者が、インプットだけでなくアウトプットまで行えることが特徴です。

セミナーでは、先輩起業家からの創業時のアドバイス、新規事業立上げ時のアドバイスや成功事例紹介、事業アイデア発想のヒント・フレームワーク活用方法、ビジネスモデルの組み立て方・磨き方を学ぶことができます。

長野県内で活躍する事業者をゲストに、創業や経営のヒントになるセミナーを随時開催。

「スタートアップサタデー」はコーディネーターや外部講師等が、ワークショップ形式でアイデアの種からビジネスプランを作り上げる過程を1日の中で伴走支援するプログラムです。

「アクセラレーションプログラム」では、年に2回、公募により選定した企業等を対象に、数カ月間にわたりコーディネーター、メンターが起業家の様々な経営課題に対して短期集中型の伴走支援をします。

まだ形になっていないアイディアを事業の形にしていくところからサポート

ーー気軽に参加できるセミナーから中長期的な伴走プログラムまで、幅広い取り組みがあるのですね。


「SSS nagano」で相談者と話す森山さん。オンラインでの個別面談も受け付けている

また、「個別相談」も常時受け付けています。「個別相談」では、コンサルタント、中小企業診断士、会計士等の経験豊富なコーディネーターが、相談者の創業・新規事業に関する相談対応を行い、アイデアの事業化を支援します。

ーー「個別相談」というのは、どの段階から相談にのってもらえるのでしょうか?

「創業の相談」と聞くと、「事業計画を立てていないといけないのかな?」と身構えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、まだ形になっていないアイディアの段階でも、気軽に相談に来ていただきたいです。

たとえば、「好きなことを仕事にしてみたい」、「定年退職をして時間に余裕ができたら、自分の趣味を事業化できないかな?」、「こんなサービスがあれば、もっと世の中が便利になるのに」といった思いや気づきが創業につながることがあります。

ーー具体的なアイディアが固まっていなくても、話を聞いてもらえるのですね。

もちろんです。自分の気持ちを誰かに話してみることで、考えが整理されて、具体的なイメージが生まれることがありますよね。友人や家族に話してみるのももちろん一つの手ですが、SSSにはコンサルタントや中小企業診断士といったさまざまな専門家が揃っているので、お話を聞きながら一緒に「アイディア」を固め、「事業」という形にしていくサポートができます。

逆に、すでに起業をした方からの、「起業はしたものの軌道に乗っていない」、「もっと事業を成長させたい!」といった相談も受け付けています。まずは一度、お気軽にご相談ください。

ーー相談や、セミナー等の参加には費用がかかりますか?

長野県内での起業、ビジネスの展開を考えている方であれば、一切費用はかかりません(※1時間/回が目安)。
相談回数の制限もありませんので、年に数回から、毎月・毎週でも、ご自身のペースに合わせてご利用いただけます。コーディネーターの常駐スケジュールは、SSSのHP、もしくはfacebookinstagramをご確認ください。

「SSS Nagano」では、市で行われるイベントの案内やフリーペーパー等も入手できるため、情報収集にも

ーー初めて相談に行く場合は、どうしたらいいですか?

原則事前予約をお願いしています。メール(shinshuss@tohmatsu.co.jp)、電話(070-4548-2758)、もしくはfacebookinstagramのメッセージから、氏名、相談内容、希望日時、連絡先、起業状況、ご住所(市町村)をお知らせください。

まずはお気軽にご相談ください。お待ちしています!

・・・

インタビュー後編では、個別相談から創業まで伴走した事例や、コーディネーターとして長年創業支援を行ってきた森山さんから見た、成功する創業者の共通点を聞いていきます。

INFO
2024.4.12

創業支援

募集期間:2024/04/04〜2025/03/31
2024.4.12
とりあえず事業の相談がしたい 資金調達(投資/融資)を検討している 資金調達(補助金/助成金)を検討している

松本市

当所では松本地域で創業を目指す方に対して、「まつもとチャレンジ起業相談室」を設置し、経営指導員による創業計画書作成支援、資金調達の相談、補助制度活用支援を実施しております。新規創業に向けて心構えから準備の進め方、マーケティングの考え方、ビジネスコンセプトの立て方、収支計画の立て方、資金計画の立て方など創業に向けたご相談を随時受付けておりますので、お問合せ下さい。

ARTICLE
2024.2.27

SSSコラム②:マーケティング(ターゲット設定)

2024.2.27
とりあえず事業の相談がしたい

県内全エリア

担当:森山祐樹(SSSコーディネーター、長野県立大学非常勤講師)

SSSのご相談の中で多くの割合を占めるのが、マーケティングに関する事柄です。
その中でも、ターゲット設定に関する支援はSSSの中でも重要なテーマですので、ご参考までにご紹介させていただきます。

まず、よく聞く「マーケティング」とはなんでしょうか?

なにか華やかなイメージを持つ方もおおくいらっしゃるのではないでしょうか。
マーケティングの定義は色々ありますが、本日はフィリップ・コトラーさんの定義を取り上げてみたいと思います。

マーケティングとは、「ニーズに応えて利益を上げること」

つまり、どのような価値を提供すればターゲット市場のニーズを満たせるかを探り、その価値を生み出し、顧客に届け、そこから利益を上げること、と定義されています。

これを順番に分解していくと、

①ターゲット市場の選択(+ニーズの把握)
②価値創造(開発、生産)
③顧客提供(情報伝達→物理的提供)
④利益確保(コストを上回る価格設定)

上記の中で、相談を受ける多くのケースは①のターゲット市場の選択です。
起業家または起業を志す方々は、ご自身のやりたいもの(こと)、提供したい商品・サービスを特定していることは非常に多いです。しかしながら、ターゲットを明確に定めていないケースもまた非常に多いのです。(例:全ての人に利用しやすい●●を提供します等)

しかしながら、全ての人に利用されるものは、耳あたりの良い響きではありますが、おそらく全ての利用者にとって、満足するものではありません。頑張っても「なんとか使えるもの」程度です。(例:雪山、夏山、日常、マラソン、短距離走等、全てに使える靴をイメージしてみてください。おそらく全てにおいて中途半端な機能になり、そのくせ価格は高くなるでしょう)これはどのようなビジネスにおいても同様です。

そもそも、ターゲット(含市場)が決まらなければ、そのニーズの特定もできず、その結果、どのような商品・サービスを提供すればよいかがわからなくなってしまいます。起業家がやりたいこと(もの)を提供しても、ターゲット市場の選択とそのニーズ把握なしのビジネスは、非常に打率が悪くなることが想定されます。

起業家の皆様には、是非ともご自身のビジネスが対象とするターゲット(含市場)を明確に定めていただき、そこに整合するような刺さる商品・サービスを是非とも作り上げていただければと思います。

SSSでもそのためのディスカッションや、マーケティング視点のアドバイスをさせていただきますので、是非ともご活用ください。

INFO
2024.2.21

サザンガク

募集期間:2024/2/16〜2025/03/31
2024.2.21
イベント/セミナー/研修を探している とりあえず事業の相談がしたい 場所や施設を探している

松本エリア

「サザンガク」は、オフィス環境を共有し、作業場をシェアできる「コワーキングスペース」、本社を中心に衛星のごとく存在する「サテライトオフィス」、人材と企業をテレワークで繋ぐ「テレワークオフィス」3つの機能を併せ持つ施設です。
信州スタートアップステーションや、長野県よろず支援拠点の職員が常駐しており、起業・創業の相談も可能です。

INFO
2024.1.11

イノベーションにつながるネットワーク促進

主催:公立大学法人長野県立大学ソーシャル・イノベーション創出センター
2024.1.11
とりあえず事業の相談がしたい 人材を探している 産学連携に興味がある

県内全エリア

CSIや各地域に常駐する地域コーディネーターを相談窓口に、本学教員や先進的な取組を行う社会起業家や企業、行政機関、地域などとの接点を見つけ、CSIは黒子役として、皆さんを結びつけるコーディネートを行います。 また、地域におけるソーシャル・イノベーションの担い手を養成するため、地域での起業塾開催を支援し、地域住民や学生が参加できる公開講座を実施しています。